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経理担当の退職を機に、経理代行へ切り替えるべき?

  • 7月16日
  • 読了時間: 9分

経理担当者が退職することになったとき、多くの経営者が悩むのが、次の経理体制です。


「すぐに後任を採用した方がよいのか」

「ほかの社員に経理を兼任してもらうべきか」

「この機会に経理代行へ切り替えるべきか」


経理業務は毎月発生するため、長期間止めることはできません。一方で、急いで後任を採用すると、業務内容や必要な能力を十分に整理できないまま採用を進めてしまう可能性があります。


経理担当者の退職は、単に人員を補充するだけでなく、これまでの経理体制を見直す機会でもあります。


結論!すぐに後任を採用する前に、経理代行も検討すべき

経理担当者が退職したからといって、すべての会社が経理代行へ切り替える必要はありません。

ただし、次のような会社では、後任の採用だけでなく、経理代行の利用も検討することをおすすめします。


  • 経理業務が一人の担当者に集中していた

  • 社長やほかの社員が経理業務を把握していない

  • 後任をすぐに採用できる見込みがない

  • 経理担当者一人分の業務量があるかわからない

  • 請求、支払い、給与計算などを早急に引き継ぐ必要がある

  • 今後は経理の属人化を防ぎたい


経理代行を利用すれば、採用活動を始める前に、経理業務の一部または全部を外部へ引き継ぐことができます。

まず経理代行で業務を安定させ、その後に社内採用が必要かを判断する方法もあります。


経理担当者を採用する場合と経理代行の違い

経理担当者の退職後には、主に「後任を採用する」「社内の社員が兼任する」「経理代行を利用する」という3つの選択肢があります。

比較項目

後任を採用する

社内で兼任する

経理代行を利用する

対応開始まで

求人、面接、入社まで時間がかかる

比較的早い

契約後、順次開始できる

採用費用

求人費や紹介手数料がかかる

原則として不要

原則として不要

毎月の費用

給与、社会保険、賞与など

既存社員の人件費

依頼する業務量に応じて決まる

教育・引継ぎ

社内で行う必要がある

社内で行う必要がある

業務整理から相談できる

退職リスク

再び発生する可能性がある

異動や退職の影響を受ける

チーム対応なら影響を抑えやすい

社内での相談

しやすい

しやすい

連絡方法や担当体制の確認が必要

専門性

採用する人による

兼任者の経験による

経理経験者へ依頼できる

どの方法が適しているかは、会社の規模や取引数、経理業務の量によって異なります。

重要なのは、「退職した人と同じ条件の人を採用する」ことを前提にしないことです。

業務を細かく分けてみると、社内に残すべき仕事と、外部へ任せられる仕事が見えてきます。


経理担当者の退職を機に経理代行へ切り替えるメリット

1.採用を待たずに経理体制を整えられる

経理担当者を採用するには、求人票の作成、応募者との面接、条件交渉、入社手続きなどが必要です。

採用できたとしても、会社独自の経理ルールや取引先、会計ソフトの使い方を覚えてもらうまでには時間がかかります。

経理代行であれば、現在の状況や資料を確認しながら、優先度の高い業務から引継ぎを進められます。

給与の支給日や取引先への支払日が迫っている場合は、採用活動とは別に、経理業務を止めないための対応を進める必要があります。


2.経理担当者の再退職リスクを抑えられる

後任を採用しても、その人が長期間働き続けるとは限りません。

再び退職することになれば、会社はもう一度、採用や引継ぎを行う必要があります。

複数人のチームで対応する経理代行を利用すれば、特定の担当者だけに業務が集中する状態を避けやすくなります。

担当者の休職や退職によって、会社の経理業務がすべて止まるリスクも抑えられます。


3.属人化していた経理業務を整理できる

経理担当者が長く勤務している会社では、本人しかわからない作業が増えていることがあります。


例えば、次のような状態です。


  • 支払いの手順が担当者の頭の中にしかない

  • 請求書の発行日や送付方法が決まっていない

  • 会計ソフトの入力ルールが共有されていない

  • 書類の保存場所を担当者しか知らない

  • 税理士とのやり取りの内容が記録されていない


経理代行への切り替えでは、業務を引き継ぐために、現在の作業内容を確認して整理します。

その結果、誰が、いつ、何をするのかが明確になり、経理業務の見える化につながります。


4.経理にかかる費用を把握しやすくなる

経理社員を採用する場合は、毎月の給与だけでなく、社会保険、賞与、採用費、教育にかかる時間なども考える必要があります。

一方、経理代行は、依頼する業務の内容や量をもとに料金が決まるのが一般的です。

すべての経理業務を依頼する必要はありません。

請求書の発行だけ、記帳だけ、給与計算だけなど、必要な業務から依頼することもできます。

経理業務が一人分の仕事量に満たない会社では、社員を一人採用するよりも、必要な業務だけを外注した方が費用を調整しやすい場合があります。


5.経理業務のやり方を見直せる

前任者と同じ方法をそのまま引き継ぐと、紙や手入力を中心とした非効率な業務が残ってしまうことがあります。

経理代行への切り替えを機に、次のような見直しができます。


  • 紙の請求書をデータで保存する

  • 銀行口座やクレジットカードを会計ソフトと連携する

  • 給与明細をWebで交付する

  • 請求書の発行や入金確認のルールを決める

  • 支払いの申請と承認を分ける

  • 月次の数字を早く確認できるようにする


ただし、これまでの方法を一度にすべて変えると、社内が混乱する可能性があります。

まずは業務を止めないことを優先し、安定してから段階的に改善することが大切です。


経理代行へ切り替えない方がよい場合もある

経理代行には多くのメリットがありますが、すべての会社に適しているわけではありません。

次のような会社では、社内の経理担当者を採用した方がよい場合があります。


  • 毎日、社内で細かな確認や相談が大量に発生する

  • 現金や商品の管理など、現場での対応が多い

  • 経理以外の総務業務や来客対応も任せたい

  • 社内で経理人材を育成したい

  • 経理業務だけで一人分以上の仕事量がある


ただし、このような場合でも、すべてを社内で行う必要はありません。

日常的な確認や承認は社内担当者が行い、記帳、給与計算、請求書発行などの定型業務を経理代行へ任せる方法もあります。

社内担当者と経理代行を組み合わせることで、業務量と採用リスクの両方を調整できます。


経理代行にはどこまで依頼できる?

経理代行へ依頼できる主な業務には、次のようなものがあります。


日常的な経理業務

  • 領収書や請求書の整理

  • 会計ソフトへの入力

  • 売上や仕入れの集計

  • 経費精算

  • 請求書の作成と送付

  • 入金状況の確認

  • 支払い予定の管理

  • 給与計算


毎月の管理業務

  • 月次試算表作成のための資料整理

  • 売掛金、買掛金の管理

  • 資金繰り表の作成

  • 月次の損益確認

  • 税理士や社労士との資料共有

  • クラウド会計の設定や運用


一方で、経営者による承認や判断まで、すべて外部へ任せられるわけではありません。

例えば、次のような業務は社内に残す必要があります。


  • どの取引先へ支払うかの最終承認

  • 新しい取引や契約の判断

  • 社員の給与や賞与の決定

  • 借入や設備投資の判断

  • 経営上の重要な意思決定


経理代行は、社長の代わりに経営判断をするサービスではありません。

経営判断に必要な数字を整理し、正確に確認できる状態をつくるサービスと考えるとわかりやすいでしょう。


経理代行へ切り替えるときの進め方

1.前任者が行っていた業務を洗い出す

まず、毎日、毎週、毎月、毎年発生する経理業務を一覧にします。

特に、給与支給日、請求書発行日、取引先への支払日、税金や社会保険料の納付期限など、期限が決まっている業務を優先して確認します。


2.社内に残す業務と外注する業務を分ける

すべてを一度に外注する必要はありません。

社内で行う承認作業と、経理代行へ任せる作業を分け、責任の範囲を明確にします。


3.必要な資料と権限を確認する

会計ソフト、銀行口座、請求書、給与データ、契約書など、業務に必要な資料を確認します。

IDやパスワードを共有する場合は、利用者ごとのアカウントを作成し、必要以上の権限を渡さないことも重要です。


4.期限の近い業務から引き継ぐ

最初から完璧な状態を目指すのではなく、給与、支払い、請求など、止められない業務から順番に引き継ぎます。

日常業務が安定してから、記帳方法やクラウド化などの改善を進めます。


5.定期的に依頼範囲を見直す

経理代行を始めた後に、会社の業務量や必要な体制が見えてくることがあります。

利用開始時の依頼範囲を固定せず、社内採用の必要性も含めて定期的に見直すことが大切です。


経理代行への切り替えに関するよくある質問

Q.後任が見つかるまでの一時的な利用でもよいですか?

はい。後任を採用するまでの間、経理業務を止めないために経理代行を利用する方法もあります。

実際に業務を整理した結果、採用せずに経理代行を継続する会社もあれば、社内担当者と経理代行を組み合わせる会社もあります。


Q.引継ぎ資料がなくても依頼できますか?

引継ぎ資料がない場合でも、残っている請求書、通帳、会計ソフト、給与データなどから業務を確認できることがあります。

ただし、資料が不足しているほど確認に時間がかかるため、利用できる情報を早めに集めることが重要です。


Q.経理業務を丸投げできますか?

記帳や請求、給与計算など、多くの作業を依頼することは可能です。

ただし、支払いの承認や経営判断など、会社側で行うべき業務は残ります。

誰が何を確認するのかを決めたうえで依頼しましょう。


Q.経理代行を利用した後、社内経理へ戻せますか?

戻すことは可能です。

経理代行の利用中に業務フローや資料の保存方法を整理しておけば、新しく採用した担当者への引継ぎもしやすくなります。


経理担当者の退職後は、採用を急ぐ前に業務を整理しましょう

経理担当者が退職すると、「すぐに後任を採用しなければ」と考えがちです。

しかし、これまでの経理業務をそのまま新しい担当者へ引き継ぐだけでは、属人化や退職リスクが残ってしまいます。


まずは、経理業務の内容と量を整理し、次の点を確認しましょう。


  • 本当に経理社員を一人採用する必要があるか

  • 外部へ任せられる業務はないか

  • 社内に残すべき承認や判断は何か

  • 経理代行を利用した方が早く安定するか

  • 将来、担当者が変わっても業務が回るか


経理担当者の退職は大きな負担ですが、会社の経理体制を見直す機会でもあります。

採用、社内兼任、経理代行を比較し、自社に合った方法を選ぶことが重要です。


経理担当者の退職でお困りの方へ

横浜・東京 経理代行ステーションでは、記帳、請求書作成、支払い業務、給与計算、月次・年次決算のサポートなど、会社ごとの状況に応じた経理支援を行っています。

税理士事務所を母体とし、経理業務だけでなく、資金繰り管理やクラウドサービスを活用したバックオフィス体制の構築にも対応しています。既存の業務を一度に大きく変えるのではなく、これまでの方法を確認しながら、オーダーメイドで支援内容を組み立てています。


「後任を採用すべきかわからない」

「どこまで経理代行に任せられるのか知りたい」

「退職日が迫っているため、早く引継ぎを進めたい」


このような段階でもご相談いただけます。

まずは現在の経理業務を整理し、社内に残す業務と外部へ任せる業務を一緒に考えていきます。

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