中小企業にCFOは必要?社長一人で限界を感じたときの現実的な選択肢とは
- 横浜経理代行ステーション

- 2025年12月29日
- 読了時間: 15分

売上は伸びている。仕事も増えている。
それなのに、なぜか経営の不安は減らない
そんな感覚を持っていませんか?
多くの中小企業の社長は、
・お金の流れ
・将来の資金繰り
・この判断で本当に大丈夫か
といったことを、ほぼ一人で考えています。
税理士には相談しているけれど、「数字の説明はしてくれるが、経営判断までは踏み込めない」そう感じたことがある方も多いはずです。
そこで最近、経営者の間で注目されているのが「中小企業にCFOは必要なのか?」というテーマです。
CFOという言葉は聞いたことがあっても、「大企業の話では?」「うちには関係ないのでは?」と思われがちです。しかし実際には、会社が成長し始めた中小企業ほど、数字の整理役がいないことが大きなリスクになるケースも少なくありません。
経営が感覚頼りになり、判断が遅れ、社長の負担だけが増えていく。これは珍しい話ではありません。
この記事では、中小企業にとってCFOとはどんな存在なのか本当に必要なのか現実的にどう考えればよいのかを、難しい言葉を使わずに、わかりやすく整理していきます。
「今のやり方に限界を感じている」
「数字のことで、誰かに相談できる相手がほしい」
そんな思いを持つ方にとって、自社の経営を見直すヒントになる内容をお伝えします。
中小企業におけるCFOとは何をする存在なのか
CFOとは、会社のお金や数字まわりを整理し、社長が正しい判断をするための材料を整える役割を持つ存在です。日本語では「最高財務責任者」と呼ばれることが多いですが、中小企業では少し意味合いが異なります。
大企業のCFOというと、投資家向けの説明大規模な資金調達複雑な財務戦略といったイメージを持たれがちです。
一方で、中小企業におけるCFOの役割は、もっと現場に近く、実務的です。ポイントは「数字を作る人」ではなく、「数字を使える形にする人」であることです。
CFOの主な役割は「数字を経営判断につなげること」
中小企業のCFOが担う役割は、大きく分けると次の3つです。
まず一つ目は、お金の流れをわかりやすくすることです。
売上や利益が出ていても、「手元にお金が残らない」「支払いのタイミングが不安」という状態は珍しくありません。CFOは、今いくら使えて、今後どう動くのかを見える形にします。
二つ目は、数字をもとにした判断材料を整えることです。
たとえば、人を増やしても大丈夫か設備投資をして問題ないか借入をするべきかどうかこうした判断を、感覚ではなく数字で考えられる状態をつくります。
三つ目は、社長の相談相手になることです。
経営の数字は、社員や取引先には話しづらいものです。CFOは、社長が安心して数字の悩みを話せる相手として機能します。
経理担当や税理士だけでは足りない理由
「経理もいるし、税理士にも頼んでいる」そう感じる方も多いと思います。ただし、ここには役割の違いがあります。
経理担当は、日々の処理を正しく行う役割です。税理士は、過去の数字をまとめ、税金を計算する専門家です。
どちらも重要ですが、これから先どうするか今の判断が正しいかといった未来の経営判断までは、カバーしきれないことが多いのが実情です。
CFOは、「過去の数字」ではなく「これからの数字」「作る会計」ではなく「使う会計」を扱います。
だからこそ、会社が少しずつ大きくなり、判断の重さが増してきたタイミングで、CFO的な役割が必要になるのです。
中小企業のCFOは、特別な存在ではありません。社長が一人で背負ってきた数字の負担を、分け合う存在そう考えると、イメージしやすいかもしれません。
中小企業経営者がCFO不在で抱えがちな課題
中小企業では、CFOという役割を置かず、社長が数字の判断まで一人で抱えているケースが少なくありません。その結果、いくつか共通した悩みや行き詰まりが生まれやすくなります。
ここでは、実際に多くの経営者が感じている 「CFOがいないことで起きやすい課題」 を整理します。
資金繰りは黒字なのに、なぜか常に不安が消えない
決算書を見ると黒字。売上も伸びている。それでも、お金の不安が頭から離れないという声はとても多いです。
その原因は、「利益」と「手元のお金」が別物だからです。
・売上は立っているが、入金はまだ先
・支払いが先に来て、口座残高が減る
・借入金の返済がどのくらい続くのか見えない
こうした状態が重なると、黒字でも気持ちは常にギリギリになります。
CFO不在の会社では、「今いくら使えるのか」「この先、山場はいつ来るのか」が整理されないまま、経営が続いてしまいがちです。
判断のたびに、社長が一人で悩み続けている
中小企業では、
・人を増やすか
・設備にお金をかけるか
・借入をするかどうかといった判断を、社長がすべて背負っていることがほとんどです。
相談できる相手がいないと、「この判断、本当に合っているのか」という不安を抱えたまま、決断を下すことになります。
数字の裏付けがない判断は、どうしても感覚頼りになります。すると、・決断が遅れる・チャンスを逃す・後から不安になるといった悪循環に陥りやすくなります。
会社が成長するほど、経営の負担が重くなる
売上が小さいうちは、「なんとなく」で回っていた経営も、規模が大きくなるにつれて通用しなくなります。
・取引先が増える
・社員が増える
・お金の動きが複雑になる
こうなると、社長の頭の中だけで全体を把握するのは限界が来ます。
それでもCFOがいない場合、社長は「考える時間が足りない」「常に追われている」という状態になりやすくなります。
本来、社長が集中すべき事業の方向性や重要な判断に、十分な時間を使えなくなってしまうのです。
数字の話を安心してできる相手がいない
経営の数字は、社員や取引先には簡単に話せません。
そのため、社長が一人で数字の悩みを抱え込むという状況が生まれます。
・このままで大丈夫なのか
・どこに手を打つべきか
・何が一番のリスクなのか
こうした悩みを、冷静に、数字をもとに話せる相手がいないこと自体が、大きな経営リスクになります。
CFO不在の問題は、「誰も何もしていない」ことではありません。社長が頑張りすぎていることそれ自体が、最大の課題なのです。
中小企業が正社員CFOを雇うのが難しい理由
「CFOが必要そうなのはわかる。でも、正社員で雇うのは現実的ではない」そう感じる中小企業の社長は少なくありません。
ここでは、なぜ多くの中小企業にとって正社員CFOの採用がハードルになるのかを整理します。
採用コストが中小企業の規模に合わない
CFOと呼ばれる人材は、会社のお金や数字を広く見てきた経験が求められます。その分、給与水準はどうしても高くなりがちです。
中小企業にとっては、
・毎月の固定費が一気に増える
・売上が落ちたときの負担が大きい
といった不安が生まれます。
「本当にそのコストを払い続けられるのか」と考えると、一歩踏み出せないのが現実です。
CFOの仕事量がフルタイムで必要とは限らない
中小企業では、CFOの仕事が毎日フルで発生するとは限りません。
・数字を整理するのは月に数回
・重要な判断は節目ごと
というケースも多く、毎日出社してもらうほどの業務量がないこともあります。
その結果、「手が空いている時間が多い」「本来の力を活かしきれない」というミスマッチが起こりやすくなります。
自社に合うCFO人材を見極めるのが難しい
CFOは、数字だけでなく、社長との相性もとても重要です。
・話しやすいか
・考え方が合うか
・会社の状況を理解してくれるか
これらは、履歴書や面接だけではなかなか判断できません。
採用してから「思っていた役割と違った」「相談しづらい」と感じても、簡単に交代できないのが正社員採用の難しさです。
「CFO=完璧な人」を求めてしまいがち
いざ採用を考えると、
・経験豊富
・数字に強い
・経営もわかる
と、求める条件が増えがちになります。
しかし、中小企業にとって大切なのは、完璧なCFOを雇うことではありません。
本当に必要なのは、今の会社に足りない視点を補ってくれる存在です。
正社員CFOが難しい理由は、能力の問題ではなく、「会社の規模と形に合わない」ことにあります。
だからこそ、多くの中小企業が別の形でCFOの役割を取り入れる方法を考え始めているのです。
中小企業にとって現実的な選択肢「外部CFO」という考え方
正社員CFOの採用が難しい中で、近年、中小企業の間で選ばれるようになっているのが「外部CFO」という考え方です。
外部CFOとは、社員として雇うのではなく、必要な関わり方・必要な分量だけCFOの役割を取り入れる形を指します。
外部CFOは「代わりに経営する人」ではない
まず大切な前提として、外部CFOは 社長の代わりに経営判断をする存在ではありません。
あくまで役割は、社長が判断しやすくなるように、数字や状況を整理することです。
・今の会社の数字はどうなっているのか
・どこに余裕があり、どこが危ないのか
・この判断をした場合、どういう影響が出そうか
こうしたことを、わかりやすい形で一緒に考える存在が外部CFOです。
必要なタイミング・必要な分だけ関われる
外部CFOの大きな特徴は、関わり方を柔軟に調整できることです。
・月に1回、数字を整理する
・重要な判断があるときだけ相談する
・事業が落ち着くまでの期間限定で入る
このように、会社の状況に合わせて無理のない形で使えるのが、正社員CFOとの大きな違いです。
固定費を大きく増やさずに、必要なときに必要な視点を得られる点は、中小企業にとって現実的なメリットと言えます。
中小企業にちょうどよい距離感で関われる
外部CFOは、社内の人間ではないからこそ、冷静な目線で会社を見られるという特徴もあります。
・社内の空気に流されにくい
・感情ではなく数字で整理できる
・社長にとって話しやすい立場になりやすい
この距離感が、「考えを整理する相手」としてちょうどよいと感じる経営者も多くいます。
外部CFOは「今の会社に合わせる」考え方
外部CFOは、「立派な肩書きの人を入れること」が目的ではありません。
大切なのは、今の会社に足りていない部分を補うことです。
・数字が見えづらい
・判断に自信が持てない
・相談相手がいない
こうした状態を、少しずつ整えていくための手段として、外部CFOという形があります。
中小企業にとってのCFOは、特別な存在である必要はありません。社長が一人で抱えてきた負担を、現実的な形で分け合う選択肢の一つなのです。
中小企業が外部CFOを活用するメリット・デメリット
外部CFOは、中小企業にとって取り入れやすい選択肢ですが、良い点だけでなく、注意すべき点もあります。ここでは、メリットとデメリットの両方を整理します。
外部CFOを活用するメリット
外部CFOを取り入れる最大のメリットは、経営の判断材料が整理されることです。
・今の会社の状態が見える
・何が問題で、何が問題でないかがはっきりする
・感覚ではなく、数字をもとに考えられる
これにより、社長の不安や迷いが減りやすくなります。
また、正社員を雇う場合と比べて、コストを抑えられる点も大きなメリットです。必要な分だけ関わってもらえるため、固定費が重くなりにくいという安心感があります。
さらに、社内の立場に縛られない外部の存在だからこそ、冷静で客観的な意見が出やすいという点も見逃せません。
社長が本来の仕事に集中しやすくなる
外部CFOが数字を整理することで、社長は「考えること」と「決めること」に集中しやすくなります。
・日々の数字に振り回されない
・重要な判断に時間を使える
・一人で抱え込まなくてよくなる
これは、会社の成長スピードを保つうえでも大切なポイントです。
外部CFOのデメリット・注意点
一方で、外部CFOには注意点もあります。
まず、すべてを丸投げできる存在ではないという点です。最終的に決めるのは、あくまで社長自身です。
また、関わり方が浅すぎると、会社の実情が十分に伝わらないということも起こりえます。
そのため、
・何を相談したいのか
・どこまで関わってほしいのか
を、最初に整理しておくことが大切です。
メリットを活かすには「使い方」が重要
外部CFOは、入れれば自動的にすべてが良くなる、というものではありません。
自社の状況に合わせて、どう使うかこれが、成果を左右します。
・判断に迷う場面で相談する
・数字を整理する時間を定期的につくる
・一人で考え込まない仕組みをつくる
こうした使い方ができると、外部CFOのメリットはしっかりと経営に活きてきます。
外部CFOは、万能な存在ではありません。しかし、社長が一人で背負ってきた負担を軽くするには、とても現実的な選択肢と言えるでしょう。
よくある質問(FAQ)
ここでは、「中小企業 CFO」という言葉を調べる経営者の方から、実際によく聞かれる質問をまとめました。同じような疑問を感じている場合は、ぜひ参考にしてください。
税理士とCFOは何が違うのですか?
一番の違いは、「過去を見る役割」か「これからを考える役割」かです。
税理士は、
・過去の数字を正しくまとめる
・税金を計算すること
が主な役割です。
一方でCFOは、
・今の数字をどう見るか
・これからどう動くべきか
を考える立場です。
どちらが上、という話ではありません。役割が違うと考えると、わかりやすいでしょう。
売上はどのくらいからCFOを考えるべきですか?
「売上がいくら以上なら必要」という明確な基準はありません。
目安になるのは、
・お金の流れが把握しきれなくなってきた
・判断に迷うことが増えた
・数字の相談相手がいないと感じている
といった状態です。
売上規模よりも、社長の負担感がCFOを考えるサインになることが多いです。
小さな会社でもCFOは意味がありますか?
はい、意味はあります。むしろ、小さな会社ほど一人に負担が集中しやすいためです。
社員が少ない会社では、数字・判断・責任がすべて社長に集まります。その状態が続くと、考える余裕がなくなりやすくなります。
CFO的な役割は、会社の大きさではなく、経営の悩みの深さで考えるものです。
外部CFOに何を相談すればよいかわかりません
最初から、はっきりした相談内容がなくても問題ありません。
多くの場合は、
・このままで大丈夫か不安
・何が問題なのかわからない
といった、モヤっとした状態から始まります。
CFOの役割は、そのモヤモヤを整理することでもあります。「何がわからないのか」を一緒に言葉にする、そこから意味が生まれます。
CFOを入れると、経営が難しくなりませんか?
逆に、考えることが整理されて、シンプルになると感じる方が多いです。
数字が見えない状態では、判断はどうしても複雑になります。
CFOが関わることで、
・見るべき数字
・考える順番
が整理され、悩みどころがはっきりします。
CFOは、経営を難しくする存在ではなく、迷いを減らすための存在です。
中小企業のCFOは、特別な経営テクニックではありません。社長が安心して判断するための土台その役割を担う存在なのです。
まとめ
ここまで見てきたように、中小企業にとってCFOは、大企業だけの特別な役職ではありません。
むしろ、
・判断することが増えてきた
・数字の不安を一人で抱えている
・この先の方向性に迷いが出てきた
こうした状態になったときこそ、CFO的な役割が必要になると言えます。
大切なのは、「CFOを雇うかどうか」ではありません。
・数字をどう整理するか
・判断材料をどうそろえるか
・社長が安心して考える時間を持てているか
こうした 経営の土台をどう整えるか が、本質です。
正社員CFOが難しくても、外部の力を使うという選択肢があります。すべてを任せるのではなく、必要な部分だけを補うという考え方です。
中小企業の経営は、社長一人の頑張りで成り立っている場面が多くあります。だからこそ、一人で抱え込みすぎない仕組みをつくることが、長く安定した経営につながります。
CFOとは、経営を難しくする存在ではありません。社長が落ち着いて判断するための支えその役割を担う存在です。
「まだ早い」と思っている今こそ、一度立ち止まって、自社の数字との向き合い方を見直すそのきっかけとして、CFOという考え方を知っておくことには、十分な意味があります。
数字の不安を一人で抱えない経営へ
会社を続けていると、売上や利益だけでは判断できない場面が増えてきます。
・この判断で本当に大丈夫なのか
・今は攻めるべきか、守るべきか
・数字は出ているのに、なぜ不安が消えないのか
こうした悩みは、社長の考え方が弱いからでも、努力が足りないからでもありません。数字を一緒に整理し、考える相手がいないことが原因であることがほとんどです。
CFOという考え方は、経営を難しくするためのものではありません。社長が落ち着いて判断するための環境をつくるためのものです。
すべてを完璧に整える必要はありません。まずは、・今の数字をどう見ているか・どこに不安を感じているか・何が判断しづらくなっているかを、言葉にして整理することが大切です。
経営は、一人で悩み続けるほど、重くなっていきます。考えを整理できる相手がいるだけで、判断は驚くほど楽になるそう感じる経営者は少なくありません。
CFOとは、答えを押しつける存在ではなく、社長の考えを整理し、前に進むための支えです。
数字と向き合う経営を、もう一度、無理のない形で始めてみる。その意識を持つことが、これからの会社を守り、育てていく第一歩になります。
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