失敗しない経理代行の選び方|経営者が必ず見るべき7つのチェックポイント
- 恵 菅原
- 4 日前
- 読了時間: 15分
はじめに:経理代行は「どこに頼むか」で成果が9割決まる

経理代行は、企業にとっていま最も身近な“外部パートナー”になりつつあります。
ただ、ここで多くの経営者がつまづきます。
「経理代行って、どこも同じように見えるけど…結局どこが良いの?」
実は、経理代行は会社ごとに業務範囲も品質も仕組みもまったく違います。
料金だけで決めてしまうと、
依頼したはずの業務が実は対象外
担当者の経験が浅く、結局手戻りが発生
月末月初にレスが遅くて締めに影響
情報共有の方法が複雑でストレス
といった“あるあるトラブル”が起こりがちです。
この記事では、
「経理代行で失敗しないために、何を基準に選ぶべきか?」を、経営者向けにわかりやすく整理しています。
さらに、harbors(経理代行ステーション)が大切にしている基準も、自然に比較のヒントとして盛り込みました。
この記事を読み終える頃には、「自分の会社に最適な代行業者を判断する軸」が定まり、迷わず選べるようになるはずです。
第1章:経理代行は“提供範囲”が会社ごとに全く違う
経理代行の大前提として、業務範囲は会社ごとにバラバラです。
「記帳代行」といっても、
“入力だけ”の会社もあれば、“請求書発行・支払管理・売掛管理まで丸ごと”対応する会社もある。
まずは「どこまで任せたいのか」を整理しつつ、サービス内容を比較することが最優先です。
よくある“提供範囲の誤解”
実際、経営者がよく陥る誤解にこんなものがあります。
「請求書発行もやってくれると思っていた」 → 実は別料金 or 非対応のケース多数
「支払いだけお願いしたい」 → 銀行権限や内部統制の都合で断られるケースも
「決算までお願いできると思っていた」 → 多くの代行会社は“決算・申告は非対応”
代行会社側のメニューが細かく書かれていなかったり、社長側も急いでいる中で認識のズレが起きやすい分野です。
契約前に必ず確認したいチェックポイント
記帳だけなのか、 請求書処理・売掛買掛管理・支払管理まで可能か
経費精算や勤怠・給与計算との連携はあるか
税理士との役割分担は明確か(決算作業の範囲含む)
月次レポートや改善提案は含まれるか
クラウドのワークフロー構築は別料金か
harborsなら:実務寄りのバックオフィスまで幅広く対応
多くの代行会社は「記帳のみ」「請求書は対象外」「クラウド導入は別料金」というケースが一般的です。
一方、harbors(経理代行ステーション)では、
請求書発行・入金消込・支払管理
クラウド会計導入
ワークフロー整理
税理士との決算連携
まで、実務寄りのバックオフィス業務も含めて柔軟に対応しています。
「どこまで任せられるのか?」を確認するだけで、日常業務の負担が大幅に変わります。
第2章:担当者の“実務経験”は絶対に確認すべき
経理代行を選ぶ上で、最重要項目といってもいいのが「担当者の実務経験」です。
どれだけサービス内容が良くても、 どれだけ料金が安くても、
実際に手を動かすのは「担当者」です。
ここに経験がないと、
処理スピード・正確性・提案力が一気に落ちてしまいます。
経理は「経験値」で差が出る職種
経理業務は、システムを触れるだけでは務まりません。
仕訳1つ取っても、
これで本当に正しいのか
この取引は決算でどう影響するのか
税務上の判断はどうなるのか
など、過去の経験や感覚が欠かせない“判断業務”が多く含まれています。
そのため、よくある失敗がこちら:
よくある失敗例
❌ 若手のBPOスタッフが担当して、スピードが遅い
経験が浅いと、調べながら、確認しながらになるため処理時間が倍増。
結局「社内でやった方が早い」という状況になりがち。
❌ “何をどう頼めばいいのか”を説明できず、社内に負担が戻ってくる
未経験者だと、依頼内容の切り分けができず、
「これはこちらでお願いします」と丸投げされることがある。
結果、外注したのに社内の手間が増えるという逆転現象に。
❌ 決算前に“修正だらけ”になり、税理士の工数が爆増
決算前に帳簿を出したら、税理士から
「これ全部直しですね…」と言われるパターン。
これは実務経験不足の典型です。
契約前に確認したいポイント
面談や初回相談で、以下は必ず聞いてOKです。
経理経験は何年あるか?
売掛・買掛・支払・請求書処理の経験は?
決算補助・税理士とのやり取りをしたことはあるか?
1人で担当している会社の規模・業種
「担当者のレベル=あなたの会社の経理レベル」になるため、
ここは遠慮せずに確認しましょう。
第3章:レスポンス速度は“実は”最もトラブルになりやすい

経理代行を利用した企業が、いちばん最初に不満を感じやすいポイント。
それが 「レスが遅い」 という問題です。
経理は締め日や支払日が決まっているため、
1日の遅れがそのまま資金繰りや月次の遅れに直結します。
そのため、レスポンス速度は「サービス品質」というより
経営に直結する“リスク管理そのもの”と言えます。
経理代行で起きがちな3大ストレス
① 質問への返事が遅い
「確認しますね」で数日返ってこない…。
小さな問い合わせでも、放置されると社内の判断が止まり、
経営者は一気にストレスを感じます。
② ちょっとした相談がしづらい
「こんな細かいこと聞いて大丈夫かな…」と思ってしまう空気感。
結果、疑問点を抱えたまま処理が進む→のちに修正、という悪循環に。
③ 月末月初の“繁忙期”に遅延が発生する
代行会社の多くは、月末月初に業務が集中するため、対応が間に合わず、
入金消込が遅れる
支払リストの提出がギリギリ
月次資料が予定より数日遅れる
などが起きがちです。
これが続くと、“丸投げしたのに遅れる”という本末転倒に。
レスポンスに関する“契約前チェックポイント”
面談時にぜひ確認しておくべき項目はこちら👇
標準の返信スピード(当日?翌日?)
月末・月初の対応ルール
緊急対応の可否
メール/チャット/電話などの連絡手段
担当不在時のバックアップ体制
この5つを聞くだけで、
「信頼できる会社かどうか」がかなり正確に見えてきます。
第4章:セキュリティ管理は“契約前に必ず”確認する
経理は会社の“お金のすべて”が集まる領域です。
そのため、経理代行のセキュリティは「価格より重要」と言っても過言ではありません。
ところが、実際のトラブル相談では、
「個人PCにデータが保存されていた」
「共有方法がLINEやフリーツールだった」
「誰がアクセスできるのか不明だった」
といった “思わぬゆるさ” による事故が多いのが現実です。
経営者にとっては、
セキュリティ=信用そのもの。
契約前にしっかり確認しておきたいポイントです。
意外と見落とされがちな“経理代行のセキュリティリスク”
① データ共有がメール添付のまま
パスワードなしのExcelを添付して送る代行会社も。
情報漏えいのリスクが高い。
② 個人PCに情報が保存されてしまう
作業用PCのセキュリティチェックが甘く、
ブラウザにログイン情報が残ったまま、というケースも。
③ アクセス権限や操作ログが管理されていない
クラウド会計に“誰でも”ログインできてしまう状態は非常に危険です。
④ 書類の保管ルールが曖昧
紙で送った資料がどこに保管されるのか不明…。
これも中小企業でよく起きる問題です。
契約前に必ず確認したいチェックポイント
経理代行の面談で、以下の質問をするだけで
“管理レベル”が一気にわかります👇
データ共有方法は?(メール?クラウド?)
個人PC使用の可否、セキュリティ基準は?
アクセス権限はどう管理している?
会計データの保管ポリシー・バックアップ方法は?
退職者や担当変更時の権限削除ルールは?
セキュリティは一度事故が起きると、
会社の信用・取引先との関係・金融機関対応にまで影響が及びます。
第5章:料金体系は“安いほうが良い”ではなく“透明かどうか”が重要

経理代行を探すと、つい 「どこが安いか?」 に目が行きがちです。
しかし、実は料金そのものよりも、
“料金のわかりやすさ” のほうが圧倒的に大切です。
理由は簡単。
経理代行は、契約後に追加料金が発生しやすいサービスだから。
月額の基本料金だけでは収まらないことが多く、
結果的に「安いと思って契約したのに、高くついた…」というケースが後を絶ちません。
経理代行で起きがちな料金トラブル
① “追加料金”が後からどんどん出てくる
最初は安く見えるが、
・請求書発行 ・支払管理 ・クラウド導入 ・年末調整 などがすべて別料金。
結果、月額が倍近くになる例は珍しくありません。
② 契約後に「これは範囲外です」と言われる
「領収書の整理は対象外」
「支払データの作成は不可」 「資料のフォーマット変更は追加費用」
など、“細かい業務が実は全部オプション”のような状態。
③ 業務量に対して料金が合わず、途中で再見積りになる
経理は月によって業務量が変わるため、
最初の見積りが甘いと後から調整が必須に。
経営者としては、見通しが立たなくて一番困るポイントです。
契約前に必ず確認すべきポイント
料金を比較するときは、以下の3点を必ずチェックしておきたいところ👇
① 業務範囲と料金が“セットで”明記されているか
記帳
売掛・買掛
請求書処理
支払管理
月次資料作成
など、どこまでが月額に含まれるのかを確認。
② 追加料金が発生する条件が明確か
月の仕訳数
書類枚数
業務量の増減
イレギュラー対応
ここが不明確だと、後で揉める原因に。
③ スポット対応の料金が設定されているか
年末調整
支払調書
新規クラウド導入
証憑の電子保存対応
必要なときに頼めるかどうかは重要です。
第6章:クラウド会計の知見があるかどうかで効率が数倍変わる
経理代行を選ぶうえで、
クラウド会計(マネーフォワード・freee)に詳しいかどうかは、
今の時代、必須チェック項目です。
理由はシンプルで、
クラウド会計が使える代行と使えない代行では、
作業スピード
証憑管理の手間
ミスの発生率
月次の早さ
経営へのフィードバック精度
これらがまるで別物になるためです。
なぜクラウド知見が重要なのか?
① 証憑のやり取りが一瞬で終わる
紙の請求書をスキャンしてメール…
フォルダにまとめて送る…
こうした手間がすべて消えます。
クラウド連携で
取り込み → 自動仕訳 → チェック
がスムーズに進み、ミスも減少。
② キャッシュレス・通販・サブスクなどの取引に圧倒的に強い
クレカ・銀行・EC・POS…
今の取引は自動連携できるものだらけ。
クラウドを使いこなせる代行なら
データが勝手に集まり、処理スピードが跳ね上がる。
③ 月次が“早く締まる”=経営判断が早くなる
クラウド会計を使いこなすチームほど、
月次を早く締められます。
今月いくら利益が出ている?
どのコストが膨らんでいる?
今期の着地はどうなる?
こうした“経営者が欲しい数字”がすぐに見れる環境は、
事業スピードそのものを押し上げます。
④ 電子帳簿保存法への対応が“自然に”片付く
「どう保存する?」
「どの請求書をどこに置く?」
という悩みは、クラウドが整理してくれます。
クラウドを理解していない代行だと
結局すべて社内に負担が返ってくるので要注意。
契約前に確認すべきチェックポイント
クラウド対応を見極める質問はこちら👇
MF/freee の導入実績は?
何社担当している?
ワークフローの設定経験は?
電子帳簿保存法の運用支援はできる?
ペーパーレス化の提案はしてくれる?
ここがスムーズに答えられない会社は、実務経験が薄い可能性が高いです。
第7章:税理士との連携体制が“あるかないか”で決算の負担が大きく変わる

経理代行の多くが対応できるのは 「日々の記帳」まで です。 しかし、実際の会社運営では、
決算整理
税務の判断
法人税の申告
修正仕訳の指示
といった“税務の領域”が必ず発生します。
ここで税理士との連携が弱い会社を選んでしまうと、
決算の直前にトラブルが集中し、社長に一気に負担が返ってくることに。
「経理はできるけど決算はできない」会社が多い理由
多くの代行会社は、
税理士資格がないため“決算書を作る”ところまでは踏み込めません。
そのため、
記帳は代行
決算は税理士
連絡は社長が仲介
認識のズレが発生
決算間際に修正が山ほど出る
という分断が起こります。
結果よくあるのが以下のパターン👇
よくある決算トラブル
① 決算直前に“大量の修正”が発生する
税理士から
「ここの処理違うので直してください」
「この取引、判断が必要です」
など、まとめて指摘が来る。
社長はこう思います:
「もっと早く言ってくれ…!」
② 経理代行と税理士が“責任の押し付け合い”になる
「これは税理士さんの指示で…」
「いや、この記帳が違うんですよ…」
といった不毛な状況が発生。
結局、社長が板挟みに。
③ 決算が毎年バタバタする
本来は月次の段階で解消すべき内容が、
決算直前に一気に噴き出すパターン。
これが一番経営に悪影響です。
契約前に聞いておくべき質問
税理士と連携できる代行かどうかは、以下を聞くだけで一発で判断できます👇
税理士との連携方法は?
月次の時点で税務判断が必要なケースの対応は?
決算時の資料の受け渡しは?
修正点の共有は誰が行う?
税理士のチェック体制はある?
返信が曖昧なら、連携は弱いと判断してOKです。
第8章:最終チェックリスト
ここまで読み進めて、
「どんなポイントで比較すれば良いか」がだいぶ明確になってきたと思います。
最後に、経理代行を選ぶときに“必ず確認したい項目”をチェックリストとして整理しました。
このまま印刷して商談に持っていけるレベルで実用的にまとめています👇
✔ 経理代行 失敗しない選び方チェックリスト
【1. 提供範囲】※最重要レベル
記帳だけでなく、売掛・買掛、請求書発行、支払管理まで対応しているか
月次資料作成・レポートまでやってくれるか
給与計算・労務・年末調整との連携はあるか
税理士との役割分担が明確か
電子帳簿保存法の運用サポートは可能か
【2. 担当者の実務経験】
経理経験が最低でも数年以上ある担当者か
決算補助や税理士とのやり取りの経験があるか
担当者紹介が事前にあり、面談できるか
1社に対してどれくらい工数を割ける体制か
【3. レスポンス速度】
返信スピードの目安(当日?翌営業日?)
月末月初の遅延対策は明確か
緊急対応や即時確認が必要なときのルールは?
担当不在時のバックアップ体制は?
【4. セキュリティ管理】
データ共有方法はクラウドで統一されているか
個人PCの利用は禁止されているか
権限設定・ログ管理が徹底されているか
書類保管・削除ルールが社内で標準化されているか
【5. 料金の透明性】
業務範囲と料金がセットで明記されているか
追加料金が発生する条件が明確か
年末調整・支払調書など、単発対応の料金が提示されているか
契約後に料金改定が起こりにくい理由が説明できるか
【6. クラウド会計の対応力】
MF/freeeの導入実績は十分か
ワークフロー構築や電子帳簿保存法まで対応できるか
ペーパーレス化の提案が積極的か
社内でクラウド操作を教えてくれるサポート体制があるか
【7. 税理士との連携力】
決算時の役割分担が明確か
月次の段階で税務判断を反映できるか
修正仕訳・調整が最小限に抑えられる設計になっているか
税理士と代行のコミュニケーションを社長が仲介しなくて良いか
【8. コミュニケーションのしやすさ】(番外だが超重要)
気軽に相談できる雰囲気があるか
細かい質問にも丁寧に答えてくれるか
“難しい言葉のまま説明しない”姿勢があるか
定例ミーティング・月次報告があるか
このチェックリストをすべてクリアできれば、経理代行選びはほぼ成功します。
特に、
提供範囲
実務経験
レスポンス
税理士連携
この4つは、後から取り返しがつかない部分なので要注意です。
harborsなら:このチェックリストの大半を“標準装備”しています
経理代行ステーション(harbors)は、
経理実務10年以上のスタッフが多数
税理士代表による監修
クラウド対応・ワークフロー構築に強い
複数名体制でレスの遅延を防止
セキュリティ基準も社内で徹底
料金テーブルが明瞭
という体制で、多くの経営者から選ばれています。
迷っている段階でもOK。まずは無料相談を。
「うちの場合はどこまで外注すべき?」「いくらくらいになるの?」「今の経理のままで大丈夫?」
こうした曖昧な状態でも大歓迎です。
まとめ:業者選びは“比較軸”を持つだけで失敗しない
経理代行は、一見どこも同じように見えます。しかし実際は、
提供範囲
担当者の経験
レスポンス体制
セキュリティ
料金の透明性
クラウド対応
税理士との連携
といった “会社ごとの差” が非常に大きいサービス です。
だからこそ、「なんとなく安いところ」ではなく、“自社に合った代行”を見極める基準を持つことが大切。
この記事で紹介したチェックリストを使えば、初めて経理代行を検討する企業でも、“どこを見るべきか”が迷わず判断できるようになります。
特に、
経理担当者の経験値
月末月初に滞らない体制
税理士との連携
クラウド対応力
この4点を押さえておくと、導入後のストレスは本当に大きく減ります。
迷っているなら、一度相談してみるのが一番早い。
経理は、会社の「数字」と「信用」を扱う最重要領域です。
どこまでを外注すべきか
料金が妥当か
今の経理体制のままで大丈夫か
クラウドに移行するべきか
こうした悩みは、ひとりで考えるより“専門家と5分話す”ほうが早く解決します。
harbors(経理代行ステーション)では、経理実務10年以上のスタッフや税理士があなたの会社の状況を丁寧にヒアリングし、最適な外注範囲を一緒に整理します。
まずは気軽にご相談ください。相談だけでもOKです。
「うちの会社は、どんな経理代行が合ってる?」「料金はどれくらいになる?」「クラウド移行したいけど、どう進めたら?」
そんな段階でも歓迎です。



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