経理代行は“業者選び”が9割|信頼できる会社を見抜くための完全ガイド
- 恵 菅原
- 9月30日
- 読了時間: 14分

はじめに:経理代行は「業者選び」で決まる
「経理の業務が煩雑になってきた…」 「経理担当が辞めてしまって、誰かに頼まなきゃ…」 「でも、社内に新しく採用する余裕はない…」
そんなときに浮かんでくる選択肢のひとつが「経理代行」です。
最近では、中小企業やスタートアップを中心に、経理の一部またはすべてを外部の業者に委託するケースが増えてきました。
とはいえ、「経理代行 業者」と検索してみると、料金がバラバラ、サービス内容もさまざま、どの業者がいいのか分からず不安になる方も多いはずです。
実際に、
「格安だったので契約したけど、対応が遅くて困った」
「契約内容が曖昧で、あとから追加料金が発生した」
など、業者選びで失敗した事例も少なくありません。
経理というのは、会社のお金を扱う極めて重要な業務です。代行業者に任せる場合も、“どこに頼むか”がすべてを左右するといっても過言ではありません。
このコラムでは、
信頼できる経理代行業者の見極め方
選ぶ際にチェックすべきポイント
よくある失敗例とその回避法
など、これから外注を検討している経営者や総務担当者の方に向けて、実務的な視点でわかりやすく解説します。
最後には、実際に導入を成功させた企業の事例や、無料相談ができる窓口のご案内もありますので、ぜひ参考にしてみてください。
第1章:経理代行業者に依頼できること・できないこと
経理代行を検討するうえで、まず知っておきたいのが、
「経理代行業者に何が任せられて、何は任せられないのか?」という基本的な範囲です。
✅ 経理代行業者に依頼できる業務
以下のような「日常的な経理業務」であれば、多くの業者で対応可能です。
業務内容 | 概要 |
記帳代行 | 領収書・請求書・通帳などをもとに、会計ソフトへ仕訳入力を行う |
給与計算 | 従業員の勤怠データをもとに、給与額・控除額を算出し、給与明細を作成 |
請求書発行 | 指定フォーマットに沿って、取引先への請求書を作成・発行 |
入出金管理 | 入金確認や支払予定の管理など、資金繰りのサポート |
経費精算処理 | 社員の立替経費を取りまとめ、精算データを作成 |
月次・年次の試算表作成サポート | 会社の経営状況を把握する資料づくりをサポート |
これらの業務を任せることで、経営者自身が経理から解放され、「本業に集中できる環境」が整います。
特に、紙の資料やエクセルで管理していた企業にとっては、業務効率の改善とデジタル化の一歩にもなります。
⚠️ 任せられない業務(注意が必要なもの)
一方で、「経理代行業者なら何でもやってくれるだろう」と思ってしまうのは危険です。
以下のような業務は、原則として税理士などの有資格者しか扱えません。
業務内容 | 理由 |
税務申告 | 法人税・消費税の申告書作成と提出は税理士法に基づき、税理士の専任業務 |
決算確定 | 試算表は作成できても、最終的な決算書の作成と確定申告は不可 |
税務相談・節税アドバイス | 税金に関する判断・助言は、税理士以外が行うと違法にあたる可能性あり |
このような「税務に直結する業務」は、経理代行業者が勝手に代行できないのがルールです。
💡「税理士との連携」がポイントになる
そのため、経理代行業者を選ぶ際には
税理士と連携しているかどうかが大きな判断基準になります。
税務署対応や決算時にスムーズに連携できるか?
必要に応じて税理士を紹介してもらえるか?
もしくは、もともと税理士が経営している会社か?
このあたりを事前に確認しておくことで、あとから「え、ここまでしかやってくれないの?」というトラブルを防ぐことができます。
第2章:信頼できる経理代行業者の特徴とは?
「経理代行 業者」と検索したとき、
いくつものサービスが出てきて、どこも良さそうに見える…。
でも実際は、サービスの質も対応の丁寧さも、会社によって大きな差があります。
この章では、「ここなら安心して任せられる」と判断するための、信頼できる業者の特徴を6つに絞ってご紹介します。
① 会社としての実態がある(法人格・住所・運営年数)
信頼できる業者かどうかを見極める基本は、“会社としてちゃんと存在しているか”です。
法人登記されているか
実際に連絡のつく事務所があるか
運営年数や代表者の経歴に実績があるか
これらはホームページや会社概要で確認できます。逆に、住所や代表者の記載がない場合は注意が必要です。
② 担当者が1人で属人化していない
「最初は感じが良かったのに、担当者が変わったら雑になった…」
こうしたトラブルは、属人化している業者に多く見られます。
信頼できる業者は、以下のような体制を整えています。
チーム制で対応(1人に依存しない)
担当変更時もスムーズな引き継ぎ
業務フローや進捗が社内で共有されている
属人化を防ぐ体制があるかどうか、事前に確認しておきましょう。
③ レスポンスが早く、連絡がスムーズ
経理業務は「締め切り」が命。
レスポンスが遅いと、月次処理や給与計算に支障が出てしまいます。
信頼できる業者は、
チャットやメールの返信が早い
緊急時の連絡手段がある
担当者が“事務的でない”対応をしてくれる
など、安心して任せられる“人”としての対応力があります。
④ 情報管理とセキュリティ対策が万全
経理は会社の機密情報の塊。
信頼できる業者は、以下のような対策をきちんと取っています。
NDA(秘密保持契約)の締結
クラウド会計ソフトや共有フォルダの安全管理
パスワードの管理・アクセス権の設定
個人情報保護の社内ルールが整っている
「うちはDropboxで共有してます」だけの業者は、ちょっと心配かもしれません。
⑤ 税理士と連携している、または税理士が運営している
前章でも触れましたが、信頼できる経理代行業者は税理士と協業・連携しているケースが多く、なかには税理士自身が運営している経理代行会社もあります。
実際、私たちHarborsの経理代行ステーションも、現役の税理士が運営しており、日常的な記帳業務から決算・申告のご相談までスムーズに対応できる体制を整えています。
⑥ 自社の業種・規模に対応した実績がある
最後に、業者によって得意・不得意があります。たとえば、
飲食・美容・医療など業種特有の帳簿のクセ
複数店舗を運営している企業
個人事業から法人化を目指す段階の人
信頼できる業者は、こうしたニーズに合わせた実績や対応力を持っています。
「うちと同じような業種に対応していますか?」と聞いてみるのが◎です。
第3章:安すぎる経理代行業者に潜む3つの落とし穴
経理代行業者を探していると、
「月額9,800円!記帳代行+請求書作成つき!」「初月0円キャンペーン!」など、驚くほど低価格のサービスも目に入ってきます。
たしかにコストは経営にとって大事な視点。
でも「安すぎる業者」には、それなりのリスクや落とし穴があるのも事実です。
落とし穴①:レスポンスが遅く、締め日に間に合わない
価格が安い代行業者は、1人あたりが多くの企業を掛け持ちしているケースも。
そのため、
月末や繁忙期に連絡しても返事が来ない
給与計算が間に合わず、社員に迷惑がかかる
年末調整の提出がギリギリ、あるいは遅れた
など、実務的な混乱が起こるリスクがあります。
とくに「急ぎの対応が多い」「締め日がタイト」な企業には致命的です。
落とし穴②:コミュニケーションが事務的で、内容の齟齬が出る
価格重視の業者では、
定型フォーマットに入力しないと対応してくれない
決まった質問以外は答えてくれない
担当が機械的に変わる(誰が見ているか分からない)
というような、「事務処理的すぎる対応」になることがあります。
その結果、たとえば――
「取引先への振込が間違っていた」
「会計ソフトの勘定科目がズレていた」
など、“人の目”が入らないことによるミスが起きやすくなります。
落とし穴③:料金は安いけど、結局“オプション地獄”
一見「安い」と思っても、実は基本料金だけで、
・請求書の発行 → +月5,000円
・領収書の整理 → +1枚いくら
・チャット対応 → プレミアムプラン限定
など、必要な機能を追加していくと結局高くなることもよくあります。
契約時に「最低限の料金」で話が進み、
運用が始まってから「これは別料金です」と言われると、トラブルにもなりかねません。
💡 安くても良い業者はある。でも“安さの理由”を見極めよう
もちろん、低価格でも誠実で対応の良い業者も存在します。
ただし、その場合でも
なぜ安いのか?(サービスを絞っている?人件費?自動化?)
自社の業務フローと合っているか?
料金の範囲と別途発生する費用が明確か?
を必ず確認することが大切です。
第4章:経理代行業者を比較する際のチェックポイント
「ここにお願いしようかな…」と思っても、実際に契約する前には、
いくつかの重要なポイントを比較・確認しておく必要があります。
ここでは、料金やサービス内容だけでなく、“信頼して任せられるか”を見極めるためのチェック項目を整理しました。
✅ チェック1:料金体系が明確か?(従量課金・固定費・初期費用)
業者によって、料金の考え方が異なります。
月額固定制 or 作業量による従量制
初期費用の有無
書類の提出方法(紙/PDF/クラウド)で料金が変わることも
安く見えても、オプションでどんどん加算されるケースもあるため、
「この料金に何が含まれていて、何が別料金なのか?」は事前に確認しましょう。
✅ チェック2:サービス範囲が自社のニーズに合っているか?
経理代行といっても、提供されるサービスの範囲はバラバラです。
記帳のみ or 給与計算・請求書発行も含むか?
領収書の整理・仕訳までやってくれるか?
会計ソフトの入力はどこまで対応してくれるか?
「やってくれると思ってたのに、契約外だった」というミスマッチを防ぐためにも、
業務範囲と自社の依頼内容が合致しているかをチェックしましょう。
✅ チェック3:使用している会計ソフトの相性
自社で利用している(もしくは導入を検討している)会計ソフトと、業者の対応実績があるソフトが合っているかも重要です。
弥生会計
マネーフォワード
freee
勘定奉行 など
「この会計ソフトしか対応していません」という業者もあるため、対応状況を必ず確認しましょう。
※harborsでは主要なクラウド会計ソフトに幅広く対応しています。
✅ チェック4:税理士との連携 or 運営体制
代行業務は代行業務としてお願いできても、
税務申告や節税の相談は、原則として税理士でないと対応できません。
そこで大切なのが、
税理士と連携しているか
税理士法人が運営しているか
必要に応じて、税務面もスムーズに相談できるか
ここが疎かだと、決算の時に「別で税理士探し」が必要になり、二度手間になります。
✨ harbors経理代行ステーションでは、現役の税理士がサービス全体を監修・運営しており、経理だけでなく決算や税務についてのご相談もスムーズに対応可能です。
✅ チェック5:過去の実績・導入事例
最後にチェックしたいのが、他社での導入実績。
自社と同じ業種での対応経験があるか?
会社規模に近いクライアントがいるか?
初めて経理代行を導入した企業でも、スムーズに立ち上がった事例があるか?
導入事例やお客様の声などを紹介している業者は、自社の提供価値に自信がある証拠でもあります。
第5章:経理代行を導入して成功した会社・失敗した会社
経理代行は、「どこに頼むか」で効果が大きく変わります。
この章では、よくある2つのパターン――「うまくいったケース」と「失敗してしまったケース」をご紹介します。
✅ 成功事例|本業に集中できるようになった製造業A社
業種:精密部品の製造業
社員数:15名
導入のきっかけ:経理担当者が退職。社長が経理を兼務する状態に。
▶ 経理代行導入の内容
記帳代行(紙の領収書・通帳コピーから仕訳)
給与計算(月6名分)
請求書発行サポート
月次レポート作成
年末調整と税理士との連携までワンストップ
▶ 結果
社長が経理にかけていた月15時間以上が削減
月次試算表が翌月10日には確認できるようになり、資金繰りの判断もスピーディに
税務申告まで同じ窓口で完結。「誰に何を聞けばいいか迷わない」体制が整った
📌ポイント:harborsのように、税理士が運営する代行業者であれば、経理と税務の壁がなく、ワンストップで対応できるため、担当者不在のリスクも最小限に抑えられます。
⚠ 失敗事例|「安さ重視」で混乱したデザイン会社B社
業種:Webデザイン・制作業
社員数:8名
導入のきっかけ:コスト削減のため、フリーランス系の経理代行業者に依頼
▶ 経理代行の内容
記帳代行(月300仕訳まで)
チャットでのやり取り(テンプレート提出必須)
▶ 起きたトラブル
月末の給与計算依頼に3日間レスが来ず、支払いが遅延
会計ソフトの勘定科目が毎回バラバラで、月次レポートが使いものにならず
決算時に「申告はできません」と言われ、別途税理士を探す羽目に
▶ 結果
経理の二重チェックが必要になり、社内の手間がむしろ増加
料金は安かったが、「外注した意味がなかった」と感じ、半年で契約を解除
📌ポイント:
「安い=ラクになる」と思いきや、業務フローや連携体制が不十分な業者を選ぶと、かえって社内の混乱やストレスが増える結果に。
✅ 成功と失敗の分かれ道とは?
比較項目 | 成功したA社 | 失敗したB社 |
業者の運営体制 | 税理士が運営 | フリーランス系の業者 |
サービス範囲 | 経理+税務まで一括対応 | 記帳のみ/税務は対象外 |
コミュニケーション | 担当制+柔軟な対応 | 定型フォーマットのみ |
結果 | 本業に集中できる体制へ | 業務増+不信感が残る |
このように、「どこに依頼するか」によって、経理代行の価値は大きく変わります。
「外注すればラクになる」という時代は終わり。
いまは、“信頼できるプロに任せる”時代です。
第6章:信頼できる業者を探すには?選び方のステップ
ここまでお読みいただいた方は、
「経理代行を使えばラクになりそう。でも、ちゃんとした業者に出会えるのか?」
と感じているかもしれません。
そこで最後に、信頼できる経理代行業者を見つけるためのステップを、実際の企業相談対応でも使われている流れに沿ってご紹介します。
STEP 1|自社が求める業務内容・依頼範囲を明確にする
まず最初にすべきは、「どこまで外注したいのか」を整理することです。
記帳だけでいいのか?
給与計算や請求書発行も任せたいのか?
税務申告まで一貫して相談したいのか?
依頼範囲が曖昧なままだと、
「お願いしたい業務が契約外だった」というミスマッチが起きやすくなります。
STEP 2|3社以上に相談し、比較する
経理代行業者は、それぞれ特色が異なります。
クラウド型で自動化に強いところ
地元密着で対面サポートが手厚いところ
決算や税務まで見てくれる一気通貫型の業者 など
そのため、必ず複数社に相談することをおすすめします。
料金だけでなく、
サポートの手厚さ
担当者との相性
契約範囲の明確さ
など、“人”や“空気感”も判断材料にすると安心です。
STEP 3|初期導入は小さく始めるのもOK
いきなりフルでお願いするのが不安な場合は、
たとえば「記帳代行だけ」や「給与計算のみ」など、一部業務から試すのもアリです。
実際、harborsでも多くの企業が「まずは月10仕訳から」など、小さなスケールで導入を始めています。
その中で信頼関係ができれば、徐々に範囲を広げていくことができます。
STEP 4|税務・決算の相談も見据えておく
繰り返しになりますが、
経理業務は「入力するだけ」では終わりません。
最終的には決算や申告が必要になります。
そのときに、
税理士と連携していない業者
「ここからは別の会社に聞いてください」と言う業者
では、また新たな手間が発生してしまいます。
その点、harborsでは税理士が運営しているため、日々の経理から決算・税務申告までワンストップで対応可能。
「経理も税務も、ぜんぶここで完結する安心感がある」と多くのお客様からご評価いただいています。
STEP 5|無料相談を活用し、相性を確かめる
最後に、無料相談を活用しましょう。
実際にどんな業務がお願いできるのか
今の状況で、何から始めればいいのか
会計ソフトや資料のやり取りはどうするのか
といった疑問や不安を、直接担当者と話すことでクリアにできます。
harbors経理代行ステーションでも、初めての方でも安心してご相談いただけるよう、
「無料オンライン相談」を実施しています。
✅ ご希望の方は、以下の専用フォームからお気軽にどうぞ。
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まとめ|「業者選び」が未来の経営を変える
経理代行は、ただのアウトソーシングではありません。
経営者が本業に集中し、会社を成長させるための戦略的な選択肢です。
その第一歩は、
「信頼できるパートナーを見つけること」。
私たちHarbors経理代行ステーションは、
経理のプロフェッショナルとして、そして税理士が運営する安心できるパートナーとして、あなたの事業運営を全力でサポートします。
ご相談は無料です。お気軽にお問い合わせくださいね。
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